ローゼルの魅力

ローゼルとは

学名をHibiscus sabdariffaと言い、東南アジアやエジプトなど、亜熱帯地方で栽培されている食用ハーブです。白い花が咲き終わると、果実を包む鮮やかな紅紫色の萼(がく)が厚く肥大します。熟した萼はジャムやお酒、ゼリーやハーブティーなどに幅広くご利用いただけます。
園芸植物のハイビスカスと混同しやすいため、英名で「Roselle(ローゼル)」と呼ばれます。(鮮やかな赤色の花を咲かせるハイビスカスは観賞用に品種改良されたものです。)台湾では「洛神花(ラクシンカ)」と呼ばれています。


ハイビスカスティーだけではもったいない!ローゼルの魅力

美しいルビー色と、ザクロやアセロラに似たさわやかな酸味が特徴のローゼル。ビタミンCやアントシアニン、カリウムやポリフェノールの他、クエン酸・リンゴ酸・アミノ酸などの植物酸を多く含み、漢方では生薬として利用され、疲労回復・美容・風邪予防などが期待できると言われています。
台湾をはじめ海外では、高血圧の改善、コレステロールの低下、アンチエイジング等にハイビスカスが効果があるとされ、研究が進められています。

このように魅力満載のローゼルですが、日本での知名度は高くありません。何故なら今現在、日本で手に入るローゼルは「ハイビスカスティー」や「ローゼルティー」として売られている物がほとんど。アフリカやタイ、中国からの輸入品が主で、個人消費を目的とした商品ばかり。ハーブティーに興味がある人でなければ、なかなか目にすることはありません。また、12月中旬から1月上旬に、沖縄産ローゼルの生果実が販売されますが、こちらも極短期間の販売で取扱量も少なく高価なため、限られた人にしか馴染みがありません。

一方台湾では、大手コンビニチェーン店がハイビスカスメロンパンを販売する程に、ローゼルはとても身近なものです。
ハーブティーとしてはもちろんのこと、お菓子や料理、お酒や清涼飲料水などに幅広く利用され、老若男女、誰もがローゼルのおいしさや栄養を享受しています。